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MILK&honey
第18章 俺も、毎日、泣いてんだけど……?!

「ほら、泣くな。こいつに、友達の事聞くんだろ?」
「……んぅー……」
涙を拭かれた姫ちゃんは、朔を見詰めてまた目をうるうるっと潤ませた。それから朔に向かって手を伸ばし、ぴょんとジャンプした。そんな姫ちゃんに驚きもせず抱き止めた朔の首に、姫ちゃんはぎゅーっと抱きついた。
やめて……なに、この恥ずかしい人たち……!!
「……光。」
「へっ?」
「とりあえず、家に入れろ。それか、ウチに来い。……玄関先でこれはマズいだろ、勘弁してくれ」
……もしもし?!
これはマズいから勘弁しろって、あんた、自分から姫ちゃんよしよししたんだよね?!
そんで、今現在も抱っこしたまま、姫ちゃん撫で回してんだよね?
……しかし。
「ざぐぢゃーん……るりがぁああー」
「分かった分かった。光と、ちゃんと話せ」
会話だけ聞いてると普通そうだけど、隙間が無いくらい、むぎゅーっと抱き締め合ってますよ、こいつら……。
あのー……朔先輩?
ここ、玄関先ですよ?
公共の場だと思いますよ?
「……どうぞとっととお入りになりやがれ?」
注意をしても無駄そうないちゃいちゃっぷりだったので、やむを得ず中に入れてやった。

