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MILK&honey
第18章 俺も、毎日、泣いてんだけど……?!

   *

「いらっしゃい。どうぞ、そこ座って」

 二人に、ソファを勧めた後。
 姫ちゃんがるりちゃんのお友達である事に敬意を表して、るりちゃんが置いてってくれた貴っ重ーな紅茶を用意した。
 時間を計っている間、るりちゃんがやってた事を真似して、受け皿に秘蔵の小さなクッキーを乗っける。
 るりちゃんが買ってきてくれたこのクッキーも、もう少しで無くなりそう。
 るりちゃん……?
 君、「これ、気に入った?じゃあ、また買ってくる!」って、言ってくれたまんまだよ……?

「……朔の彼女って、姫ちゃんだったんだー」

 るりちゃんの思い出を振り払い、紅茶を出す。
 姫ちゃんはすんすん鼻を鳴らしながらソファの上で朔にぺたっと引っ付いてるし、朔は姫ちゃんの髪を手癖のようにずーっと撫でてる。
 ……なにそのべったべた……ここ、俺んちなんですけど……?
 それに、朔ってそういうキャラだっけ?

「……私?……彼女?えっと、私はー、彼女っていうか、セ」
「まあそんなもんだ」
「うきゃ!」

 きょとんとした姫ちゃんの言葉を朔が遮り、ついでにおでこをぺちんと叩いた。
 姫ちゃん、なんて言おうとしてたの……聞くのが怖いから聞かないけど。

 スノプリのパーカーを羽織ると谷間が眩しいという、ふわっふわのウサギちゃん。
 朔のウサギちゃんは、このぽやっとした姫ちゃんだった……らしい。

 確かに、姫ちゃんのおっぱいは、デカい。
 思い出してみれば制服の胸は常に窮屈そうで、ぱつんぱつんの胸から下のウエストあたりは、布が余ってひらひらしていた……って今更気が付いたのは、私服の姫ちゃんが今目の前に居るからだ。

 シンプルなハイネックのニットワンピースに、カラータイツ。豊かな胸から締まったウエスト、まろやかな腰に向かって描かれた美しい曲線……。
 るりちゃんの芸術的なスレンダーボディに全身全霊を捧げている俺だが、姫ちゃんのボディラインが魅惑的過ぎる事は否めねー……

 ……あれ?
 でも、姫ちゃん、るりちゃんの同級生だよね?

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