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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

「……これ……」
るりちゃんの呟きの後に、がさがさ袋から中身を出してる様な音がし始めた。
「あん時、好きって言ってたから……ご飯やなんかのお礼に、いつか渡せたらと思ってて」
女子の夢とか男の妄想とかが目一杯詰まった、スノープリンセスのふわもこワンピース……。
前に、姫ちゃんに教えられて買った、スノプリのヘアゴムが付いてた雑誌。あれは、少しの遠慮の末に、受け取って貰えた。すごく喜んでくれたから、そのままの勢いでネットで衝動的に注文をして……でも、るりちゃんが来なくなっちゃってたから、クローゼットに淋しく眠ってたという代物だけど。
今渡さねーで、いつ渡すんだ……?!
完全にデキてから渡すという選択肢も有る事は有るけど、今、ウチにはちょうど良い着替えが無ぇし!
今!!今、見たいし!!
袋から出して丁寧に開けてるのか、がさがさ言う音は、まだ続いてる。
デキてもねーのにんなもん買ってたって、引かれるか。
「こんなの貰えない」……って、また遠慮合戦が始まるか。
タオル一枚巻いた姿で待ってるのが、居たたまれない。
……よし。
「俺、あっちで待ってるから……良かったら、着て来て!」
るりちゃんに判断を任せる事にして、そこから逃げる事にした。

