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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

「……はー……」

 渡せた……渡せたことは、渡せた……。
 着てくれるかは分かんねーけど、他に着るもん渡してねーし。やり方が汚ねーけど、だって、着てるの見たかったんだもん。
 ……だもん、って何だw
 とりあえず、俺も服着よっと。
 
 部屋に行く。戻って来るつもりだったから、クローゼットは開けっ放しだ。
 着替えを出す前に、さっきるりちゃんに渡した新品のトランクスを出したまんまの引き出しを閉め……ようとして。
 可愛いと言えなくもねー謎のキャラクターが、こっちを見てるのに気が付いた。

 るりちゃんに渡した、新品のトランクス。
 実は、一面の柄のヤツと、巨大なキャラがどーんと描いてあるヤツの、二枚組だったんだよな。

 ……今、これはいたら……

 もしかして、るりちゃんと、ペアルック……?

 いやいやいや!!そんなクソくだらねー理由で、こんな謎のキャラクターが大きな顔してのさばってる柄を、どの面下げて……!!

 引き出しを、閉める。
 別の引き出しから、パーカーと、スウェットパンツと、トランクスを出……しかけて、止まる。
 トランクスだけ戻す。
 引き出しを閉める。
 さっき閉めた引き出しを、開ける。
 よりによって真っ赤な地に真っ黄色なキャラクターという恥ずかしい色合いのトランクスが、目に入る。
 ……これ、一生はかねーと思ってたんだけど……。

 俺はパッケージの半分破れたビニールを剥がして、鏡を見ねー様にしてトランクスをはいて、上から秒でスウェットをはいて隠した。
 それからパーカーを頭から被って、破いたビニールとタオルを持って、今度はクローゼットをきちんと閉めて、リビングに戻った。
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