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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

「あ!……ぅぐ!!」

 慌てて閉めたら、指を挟んだ。
 別に痛かねーけど、馬鹿すぎる。地味にショックだ。

「大丈夫っ?!」

「る゛」

 ふわふわのるりちゃんがぱたぱた駆け寄って来て、手を握っ……
 いーにおいがします、天使様……!!

「痛かった?」

「や、全然」

 全然、って言ってんのにるりちゃんは俺の指先にちゅっとして、それから俺を軽く睨んだ。
 ……え、待って。
 ちゅって何っ?!

「ご飯私がするから、かーさんは、座ってて」

 るりちゃんは俺の手を離して、冷蔵庫を開けた。
 俺はぼーーーーーーっと……
 …………あ?

「るりちゃん?」

「なあに?」

 冷蔵庫チェックをしているるりちゃんの後ろから手をはじめとする伸ばして、手を挟まねー様に気を付けながら、パタンと扉を閉める。

「……それは、駄目。」

「え?」

 びっくり眼のるりちゃんに、大袈裟に眉を顰めて宣言する。

「そいつ、汚したくねーもん」

「あ……」

 るりちゃんは、自分の格好を見た。
 ふわふわでもこもこした、淡い淡い色合いの、長袖のロングワンピース。
 これで料理なんかしたら、どーなるんだよ。
 エプロンしてたって、危ねーよ。

「俺が、するから。るりちゃんが作ってくれっとか、一緒に作んのとかは、明日からにしよ?」

「えっ」

 るりちゃんが、動揺する。
 ってか、ほとんど怯えてねーか。
 ……なんで?今まで色々焦がしたり爆発させたり煙出したり爪を切ったり肉を削ぎかけたりしちまったから?
 るりちゃん。安心して!!
 オレは君の居ない間に、成長したよ!!

「大丈夫大丈夫!俺でも出来るご飯が有るから!!……じゃーん!!」

 見ろ、このオレンジと白のしましまに、脱力系のヒヨコが描かれたパッケージ。
 日本の誇る大発明!永遠のベストセラーだよ!!
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