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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

「……インスタントラーメン……?」
「あ、知らねかった?これは、お湯かけるだけのラーメン!!」
「お湯かけるだけ?……カップラーメン……?」
「の、カップ無しな。開けてみて」
眉を寄せて不思議そうに見ているるりちゃんに頼んで、蓋にひよこちゃんが描いてある丼を二つ出す。
「ここに麺入れて、お湯掛けて、蓋して待つだけっ!!」
「……スープは?」
「スープは、麺に付いてんの!!」
電気ケトルに水を入れて、スイッチを入れる。
「麺に、ついてるの……?」
あ、これ、全然腑に落ちてねーねwww
「分かんねーよな、初めてだもんな。今日、もう夕飯これにしよっかと思うんだけど……良い?」
るりちゃんが行くのは、料理系の学校だと聞いた。だから、そんないい加減なもん食べられねーとか、栄養的にそれはちょっと、とか言われるかなとも思ってた、けど。
「うん、良いよ。これ食べてみたい」
「ほんと?!」
こくっと頷いて丼に麺を入れ、珍しそうに眺めてる。
可愛い。ラーメンよりむしろこの子を食べちゃいた……
「……かーさん?」
「何?」
「……これ、穴?……へこんでる……?」
不思議そうなるりちゃんを見て、カップを一個手に持って、冷蔵庫の戸を開ける。
「そこにはねー、これを、」
コンコン。
……ぐしゃ。
「……あ。」
「あ。」
カップの中に割り入れられる予定だった卵は、見事に潰れた。

