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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

「……お姫様の眠ってるお城みてーに、入りづれーやねー……」
るりちゃん姫の為に、艱難辛苦を乗り越えて学校に入る俺……涙無くして語れねーなw
「顔に似合わず詩的な表現だな」
「放っとけ!」
「……だが、強ち間違いじゃねぇかもな」
ふと見ると、デカい袋を持った若い男が、守衛さんと押し問答になっているっぽい。
父親じゃねーだろうし、兄貴や弟にしては他に家族が居なくて一人だし、親戚か、友達か、彼氏か、全然関係ねー奴か……どんな奴かは分からねーけど。
ともかく、そいつは結局入れて貰えなかったみてーだった。
すごすごと帰って行く、淋しい後ろ姿……ダメだ、あいつが自分に見えてきちゃった!!
「……朔ちゃん?」
「止めろその言い方」
本気でイヤそーですね、朔先輩。
「今、男、追い返されてたね?ほんとに、入れんのかな?」
……俺ら、大丈夫かな?
不審人物認定されない?
「普段は男子禁制だが、今日は入れる筈だぞ。……正当な理由が有れば」
「……正当なの?俺ら」
「今更何言ってんだ、お前」
思わず腰が引けちまったら、舌打ちされた。
「ダメなら帰りゃ良いだけだろ?……行くぞ。遅れる」

