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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい
*
「本日は、おめでとうございます」
「ありがとうございますっ」
「招待状をお預かり致します」
丁寧に頭を下げられて、下げ返す。
「……こちらに、ご記入下さい」
下げた頭を上げかけたところで、淡々とした一言が被さった。
指し示された「こちら」には、「生徒との関係」と書いてあった。
さっき見た男とは違って、俺と朔は押し問答になる事もなく、びっくりする程簡単に門の内側に入れた。正式な招待状を持っていたからだ。
しかし、難関はまだ終わっていなかった。
講堂の入り口に、保護者、関係者、来賓などと書かれた受付がずらっと並んでいる。
俺達は「保護者」という列の隣の、「保護者以外の生徒関係者」という所に並んだ。
そこでしばらく待ってからの、「ご関係は?」のご記入だ。
肉体関係は、ぎりぎり有りません!
でも、なりたてほやほやの彼氏です!
恋人って奴です!
……と言っても入れないし、今日の役割はそれじゃねー。
「松森光と申します。工藤るりの兄の、工藤巧の、代理人ですっ」
めちゃめちゃ固くなりながら口に出した通りに用紙に記入して、預かって来た封筒を渡した。