この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい
*
「どう?」
「うん!……ね?」
「ん」
カメラのディスプレイを覗き込んだ二人は、顔を見合わせて嬉しそうに笑った。
どこかでシャッター音がする。それに混じって、舌打ちの気配も。
一番最初にカタい笑顔の二人を撮った時、それに気付いた。
「……ん?スマホ?」
カメラを構える背後から、カシャカシャとシャッター音がした様な気がした。
「うーうん。校内スマホ禁止だから……ねっ」
「へっ?」
今時、スマホ禁止?
しかも、皆それを守ってるの?
姫ちゃんの言葉に驚いてたら、るりちゃんが頷いた。
「うん。だから、新聞部とか生徒会とか親に頼んで撮って貰ってるとかだと思う」
「それ、隠し撮りってこと?……いいの?」
それ、隠し撮りってか、盗撮じゃね?
「うーん?だって、ずっとそうだよ?」
「へっ」
姫ちゃんがけろりと言う。
「ウチの生徒に撮られてるだけで、別に、変な人が撮ってる訳じゃないし……人気有る先輩の写真とか、こっそり売られてるし、買ったりするし、いいとか悪いとか、考えた事無いよ。そういうもんだと思ってた、ね?」
「うん」
「……へー……?」
この学校、肖像権とか、ねーの?
ますます分かんね、女子高。
でも、その会話から後は、二人の顔が柔らかくなった。
柔らかく、って言うか……なんか、いちゃいちゃし始めた。