この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

 さっき見かけた、スーパーの三軒くらい隣の店に行く。

「すいません、ちょっとお聞きしたいんですけども」

「はい!いらっしゃいませ!」

 華やかな店先から親しみの持てる笑顔を向けてくる、女性の店員さん。
 思い切って、でも恐る恐る聞いてみる。

「あの……もしかして、もう無いかもしれないんですけど……」

「はい?」

 卑屈な位下手に出つつ、口を開く。


「……薔薇ってっ、有りますかっ?!」


 言っちゃった……!!
 さっきのスーパーの生花コーナーにさえ、「バラは完売致しました」ってでかでかと貼り紙がして有ったから、聞くだけ、無駄かもしれねんだけど!!
 でも、悔いが残んねー様に、努力だけでもして置きてーよ!
 あああ……なんつー諦めの悪い俺……すげー格好悪い……!

「……ああ……バラ、ですね……」

 ……う!!!
 お花屋さんに、めっちゃ可哀相な人を見る様な目で見られちゃった……!
 分かりました!よーく、分かりましたっ!!
 もう、お返事は、結構です……!
 ああああこっぱずかしい……今すぐ走って逃げたい……!

「すいませんね、お客さん。毎年この日はかなり多目に仕入れてんですけど、とっくの昔に一本残らず売り切れまして」

「お父さんっ!」

 奥から現れた、花屋じゃなくて魚屋みてーに威勢の良いオヤジさんが、俺の恥ずかしさを粉っ粉に打ち砕いた。

/325ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ