この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
MILK&honey
第25章 「……最後まで、しよ?」

   *

「ただいまー」
「ただいまっ」

 帰ってくる間の道は、混んでなかった。
 かーさんは帰り道の間ずっと、ぼんやり外を見ていたけど、時々なんか聞くと、ちゃんと答えは返してくれた。
 ……疲れちゃったのかな。
 いつも着ないスーツで、写真をたくさん写してくれて、荷物もほとんど持ってくれて。
 早くご飯作って食べてもらって、お風呂も入って、ゆっくりして貰わなきゃ。
 スーツ姿はかっこいいから、すぐ脱いじゃうのは、ちょっともったいない気がするけど……。

 玄関から上がって、靴を脱ぐ。
 かーさんが先に入って行ったから、鍵を閉めてから後に続く。

「スーパーで買ったもん、ほとんど冷蔵庫?……パンとスパゲッティは、外でいっか」

 レジ袋をテーブルに置いて台所で手を洗ってうがいをしたかーさんに、冷蔵庫の扉に手を掛けながら聞かれた。

「うん、そう。パンとか、今日か明日使うから、テーブルかキッチンの隅っこに置いておいて……あ、それと」

「んー?」

「かーさん、花瓶持ってない?」

 冷蔵庫に食材を仕舞ってるかーさんに尋ねる。

「……それ入れんのか」

「うん。花瓶無かったら、バケツでも、なんでも……しおれちゃったら、可哀想だから」

「るりちゃん?」

「なに?」

「ちょっと……聞きてー事が、有んだけど。」

 私が聞いた、花瓶やバケツについての返事をする前に。
 かーさんは難しい顔をしながら、私に向かって聞いて来た。
 
/325ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ