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MILK&honey
第25章 「……最後まで、しよ?」
「んっ」
るり、って呼ばれると、体の奥から何かが溢れそうになる。
いつもは、そんな風に呼ばれないから。
一昨日は、何回も呼ばれたけど……昨日の朝には、元に戻ってた。男の人として私を呼んでるその呼び方に、意識してないのに奥の方が反応する。
それに、声が。
「……俺からは、受け取りたくなかった?」
「えっ……ぁ」
かーさんでも、ヒカリさんでも無い声。
耳から吹き込まれて体中に回って、くらくらする様な声。 まるで、お酒か、毒か……そんななにか、みたいな声。
「ちがっ……そんなこと、ないっ……」
「これも、強請られてたよね……これにも、なんか意味有んだ?」
「あ……んんっ」
スカーフを手荒くほどかれて、引き抜かれた。
緩く開いた襟の内側に、ちゅうっと強くキスされる。
一昨日もっと下に付けたのみたいに、痕になっちゃうっ……制服はもう着ないから、見えたりは、しないだろうけど……。
「ごめん。目立つの付けちゃった」
「やぁ……ぁん……」
キスされたところを熱い舌で舐められて、胸の先がきゅんと立ち上がる。ブラに擦れて痛いくらいになっているのが、恥ずかしい。
「……あ……」
体の力が抜けて来て、薔薇が腕から滑り落ちた。
辺りに漂っていた香りが、いっそう濃くなる。
「……ここ、固くなってんね……いつから?ずっと?」
「んっ……かーさ」
首筋から耳にかけてキスしながら、服の上から胸に触って、意地悪な事を囁いて来る。
ぴんっ、て指で弾かれて、薔薇から自由になった手で、かーさんのスーツを握り締めた。
皺になっちゃうかもだけど、仕方ないと思う。
だって、ひとりで立ってられなくなりそうなんだもん……。