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MILK&honey
第25章 「……最後まで、しよ?」

「るり?」

「んっ……」

「かーさんじゃなくて、光。」

「……ぅん……?」

 胸を擦られて、耳元で囁かれて、腰のあたりがぞくぞくする。
 言われた内容が、頭に入らない。

 一昨日より前の私が知らなかった気持ち良いことを、今の私はたくさん知ってる。
 知ってる事の先が、まだある事も。

 胸が苦しくなって、息が浅くなってくる。
 もっと気持ち良くなりたい。
 もっとたくさん触って欲しい。

「ぁん……やっ……もっと……」

 期待ともどかしさで、声が掠れる。
 焦らすみたいに、指先が胸の尖りの周りをくるくるなぞった。
 
「ひかる。……欲しかったら、光って呼んでみ?」

「ひか、るっ……」

「良くできました……いい子」

「きゃ……あ……ぁっ、ふ」

 胸を摘ままれて、耳朶を食べられる。
 水の中みたいに近く感じる息遣いと濡れた音で、膝からかくんと力が抜ける。
 床にぺたっと尻餅を付いて、女の子座りになった膝の辺りに、薔薇が触ってくすぐったい。

「……ばら、つぶれちゃう……」

「んなに薔薇が大事?」

「あ、ゃっ……」

 私の上に被さって来た人が、髪にキスした。唇に欲しくて上を向くと、怒ったような困ったような顔が目に入る。

 どうして、そんな顔してるの……?

 手を伸ばして、口付けを強請る。
 かーさんは……光は、私の我が儘に、うっすら笑って応えてくれた。

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