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MILK&honey
第25章 「……最後まで、しよ?」
上気した頬。
とろんとした目。
半開きになった、濡れてつやつやした唇。
自分の熱を解き放ってくれる人を待ち焦がれて体中潤ませている女が、「清楚」を校訓に持つ制服に身を包んで、ぺたりと座り込んで居る。
襟元のスカーフとスカートの裾以外、それほど乱れていないのが、逆に淫靡で、はしたない。
「これ……取っといて良い?……それとも、消す?」
「……ん……」
少し緊張した声には、確かに欲が潜んでいて。
それを、嬉しいと思う。
私を見て、触れて、写真にすら欲情してくれているのが、嬉しくて、愛おしい。
「消さなくて、いいよ……でも、誰にも、見せちゃやだ……」
「絶対見せねーよ。るりは全部、俺だけのだ」
「うん……んっ……」
口付けが降ってくる。
木に向かって伸びる蔓薔薇みたいに抱き付いて、巻き付いて、舌を絡ませた。
俺だけの、って言ってくれた人。
離れたく無い。
くっついてたい。
ひとつの体になっちゃいたい。
「ぁ……ふ……っ……あぁん……」
お腹の底から湧いてくる貪欲な望みに突き動かされて、喘ぎながら体を擦り付けて、キスを繰り返す。
「ん……もっと……もっとさわって……」
「ここでいい?……あっち、行く?」
もう、二人とも、お互いに触れ合うのを止める事なんか、考えられなかった。
この先をどこで続けたいのかだけが、今目の前に有る選択肢だ。
「……お部屋、行きたい……つれてって……」
ん、と短い返事とキスをくれた恋人は、私の事を膝立ちにさせると、ゆっくり抱えて、抱き上げた。