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MILK&honey
第28章 末永く、よろしくお願い致します。
「……へえ……」
興味を示し始めた巧に、どんどんるりの写真を見せる。
「ねっ?るり、ちゃん、すげー可愛く写ってるでしょ?お陰様で、いっぱい写真撮れたから!!」
「ふーん……」
「どれもすっごい傑作じゃね?モデルが良んだよなー……あ、スマホにも写……う゛っ!?」
……やっべ!!
スマホ見せたらダメダメダメダメ!!
着乱れた制服で冷蔵庫にもたれてイきかけてとろんとこっち見てる、エロ顔のるりの写真を、巧にさらすとこだった!!
「……スマホ?」
「や、違った!無かった!勘違いだった!スマホで写真は、撮ってねかったわ!!」
訝る巧に、頭と手を振りまくって否定した。
んなもん見せたら、あらゆる意味で命が危ねーわ!!
「……良いのを選んで、何枚か送ってくれないか。プリントして親父に見せたいし……母さんにも」
無言で聞いていたるりが、びくっとした。
……「母さん」。
この「母さん」は、多分、るりと巧の義理のお母さんじゃねー。亡くなったお母さんの事だろう。
「るり?」
「……なに。」
「卒業の報告は、しておいた方が良い。……今から、一緒に帰るか?」
「帰らない。」
巧に言われたるりが、固い声で答えた。