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MILK&honey
第6章 「……へんな、人……っ」

*
「……すごく、おいしい……」
着替えたあと、リビングに戻った。
洗濯してる間に何か飲む?って、出されたのは、ミルクティー。
それは、すごくおいしかった。
お母さんが作ってくれたのと、似た味がする。
「良かった。巧も好きだから、るりちゃんも好きかなって」
世話焼きのお兄ちゃんの同級生は、そう言ってにかっと笑った。
……まただ。
どうして、気が付いたの?
どうして、親切にするの。
どうして、構うの?
どうして、私がひどい態度を取ってても、変わらないの?
何度か泣いて泣きやすくなってた私は、そこでまた泣いちゃって。
そしたら、よしよし、って撫でられた。
「大丈夫だから、いっぱい泣きな」って。
涙も、指で拭いてくれた。
……なんだか、お母さんみたい……。
松森さん――光さん、って、言ってたっけ。
……光さんって。
同級生の妹にもお節介を焼いてしまうくらい優しい、世話好きの……
ちょっと変わった人なんだ。

