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MILK&honey
第7章 遠慮しないで、ウチにおいで

……もう、るりちゃん、ここに住む?
それか、なんなら、俺の実家に住んじゃう?持ち家じゃないけどせっまい庭には花梨も金柑も、ついでに梅も有る。時期になったら穫りまくれるよ……?
「……ひかるさん?」
「あ」
ごめん、白昼夢見てた。
「……ごめん、ぼーっとしてた……何飲む?今、要らない?」
「……番茶、私に淹れさせて貰えませんか?」
「えっ!!!」
……しまった台所に立つ白いフリフリエプロンのるりちゃんを想像……げほっ……
かなり白昼夢が末期的になって来たね……心頭滅却……落ち着け俺……。
「……や……良いよ良いよ!るりちゃん、お客さまだし!!」
「……お客さまですか?」
「へっ?」
るりちゃんは何故か、眉を八の字に寄せた。
「いつでも来ても、良いんでしょう?」
「……うん。」
「そしたら、お客さんじゃないです。同居人……?」
「どうきょっ!?」
う……ドウキョって単語でキョドウ不審になってます、るりちゃん。
「……は、図々しいから……いそうろう?」
「そうろう……」
違う居候だしっかりしろ俺。
「だから、何か出来ること……お手伝いとか、させて欲しいです」
「そっか……そうだね……」
この先、るりちゃんがここに来てお茶飲みたいって思った時、いちいち俺に頼むのも気を使うだろう。
「よし。じゃあ、一緒に」
「きゃ」
一緒にお茶を淹れようか、と言いかけた時。
るりちゃんのお腹が、今までに聞いたことが無いくらい可愛く鳴った。
「……きこえました……?」
「ごめんね……聞こえた」
るりちゃんは赤くなって、むぅっと唇を尖らせた。
あああああ……お腹を空かしてお腹を鳴らして恥ずかしさで膨れる、るりちゃん……!!!!
空腹の神様!老若男女問わずお腹が減ると鳴る仕様に人類を創ってくれて、ほんっとーに、ありがとう!!
あんまり感慨に耽ってるとるりちゃんの機嫌が怪しくなりそうなので、とりあえず頭をぽんと軽く撫でた。
「お茶もだけど、俺も腹減ったし、一緒になんか食うもん作ろっか。
……ろくなもん無いと思うけど、冷蔵庫。」

