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MILK&honey
第7章 遠慮しないで、ウチにおいで

*
「るりちゃん……?」
「はい?」
スパゲティを食べ終えて、二人で並んで皿を洗う。
るりちゃんは「私がやります」って言ってくれたけど、これもまた、新婚さん気分を味わえるチャンス……たとえるりちゃんが洗ってくれるんでも隣に立つ、絶対。
「まだ、巧に返事貰えて無いけどさ」
るりちゃんが洗った皿を、すすいで伏せる。
皿二枚、マグ二個、鍋とかフライパンとかは食べる前にるりちゃんがさっさと洗い終えてた。料理上手なだけじゃなく、手際も良いんだな。なんつー高スペック。
「ほんと、困ったらいつでもウチに来な?遠慮しないで」
いつの間にかるりちゃんは、水が切れた皿をふきん……は無いから、薄手のタオルで拭いている。なんって、甲斐甲斐しい……。
「ありがとうございます。でも……」
「でもは、無し!!」
あー、もう、遠慮すんな、るりちゃん。
どんどん、うちに来て。なんなら毎日来てくれて良いよ!
そんで、時々でいいから、一緒にご飯作ってくれたら、言うことねーよ……!
「……なんなら俺の事は、もう一人のお母さんとでも思っ……」
…………………………。
……痛恨の失敗……。
いくらなんでも、お母さんはねーだろ。
良いところで、間違えた。

