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MILK&honey
第9章 ご飯にしますか?お風呂にしますか?

「……へ?」

 ……るりちゃん?
 君のお兄ちゃんは、俺と違って大学出てるよ?
 それに、仕事もしているよ?しかも、かなーり稼いでいるよ?
 なんで、今更、進路……??

「……るり。それは、前にも」
「お兄ちゃんは家を出たいから、今の仕事に就いたんでしょう?」
「え」

 今の、仕事……?
 今の、巧の仕事って……俺の仕事と、同じですけど……?

「るり!それは、今する話じゃ」

 巧が止めるのに構わず、るりちゃんはまた口を開いた。

「ほんとに、やりたい仕事なの?ずっと続けられるような、仕事なの?」

「……るりちゃん……?」

 その口調の強さに、よそんちの話だと分かってたけど、無意識に口を挟んでしまっていた。

「もしかして……巧の仕事に、反対……なの?」
「反対って言うか……嫌い、です。」

 ………………!!!!!!

 ……嫌い……嫌い、嫌い……!!!!
 るりちゃんの声が、頭の中でぐるぐる回る。

 るりちゃんは、巧の仕事が、嫌い……
 巧の仕事は、俺の仕事……
 つまり、るりちゃんは……


 俺 (の仕事) が、 嫌 い …… !!!!

 それだけでも、ものすごい、ショック……!!
 ……なのに!
 
「……お兄ちゃんが他の仕事に就いてたら、嫌がらせだって、されなかったのにっ……!」

 衝撃に襲われている俺の耳に、更に追い討ちが掛けられた。
 
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