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MILK&honey
第12章 結婚したら良いんじゃね!?

「脂ひくの!?」
「うん」

 るりちゃんは、次に肉を入れた。

「へー!肉、焼いちゃうのか!!」
「そう」
「うっわ!!砂糖!!すっげ!!砂糖!!」
「……光」
「はい?」

 にこにこ作業するるりちゃんとは逆に、巧は苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。

「さっきから、五月蝿い。……焼くだろ、すき焼きなんだから」
「お兄ちゃんは、黙ってて。」
「……はいはい」

 巧に怒られたんで、静かにしようと思ったんだけど。
 るりちゃんのすき焼きは、確かに、びっくりだった。
 るりちゃんはまず鍋で脂を焼いて肉を焼き、その上に砂糖をそのまま乗せた。
 焼き肉に、砂糖……!びっくりしすぎて、目を疑った。
 大丈夫なのか、砂糖焼き肉……!!
 怖々るりちゃんを見ると、にこーっと笑った……ので、釣られてにこーっと笑ってしまった……のだが、砂糖焼き肉の衝撃は消えなかった。
 それから野菜とか豆腐とか白滝とか入れて、調味料を入れて……気が付くと砂糖焼き肉は、見た目はすき焼きになっていた。

「おおおお……!!俺の知ってるすき焼きになったっ……!!」
「どうぞ、召し上がれ」
「ありがとう!頂きます。」

 砂糖焼き肉その後醤油と酒煮込みを、器に取る。まず、他に何もしないで、これだけを食ってみよう……。

「……うっ……」
「かーさん?……大丈夫?!」

 るりちゃんが、心配そうに見ている。

「……うっまーーいっ……!!るりちゃん、これ旨い!びっくりした!!すげー旨い!!」

 ほんと、なんだこれ。旨い。
 砂糖焼き肉、旨い……!!!!

「良かったあ!たくさん食べて!!」
「うん!!たくさん食う!!」

 ふたりで楽しくはしゃいでいたら。

「……ご馳走様。」

 静かに食ってた巧が、溜め息混じりに箸を置いた。

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