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MILK&honey
第12章 結婚したら良いんじゃね!?

「面談の事だけど。」
「……うん。」
「進路、あれで良いのか?」
「良いよ。どうして?」
「気を使って決めてないか?」
「え?」

 巧は、ビールを飲み干した。

「志望の理由……『浮き沈みの激しい職業の身内を支えられる様に、手に職を付けて安定した仕事に就きたい』って本当か?」

「っ!!!!」

 るりちゃんが、真っ赤になった。

「お兄ちゃんっ!?どうして、そんな事っ?!」
「先生に聞かされた。お前の成績ならもっと上狙えるのに勿体ない、って」
「私には、上とか無いのっ!やりたい事がちゃんと有るんだから!……お兄ちゃんまでそんな事、言わないでよっ!」
「言いたくもなるだろ……」

 逆上する、るりちゃん。溜め息を吐く巧。
 以前の行き過ぎに懲りたのか、喧嘩になりそうな事を言う時は、巧はわざと俺んちで言う。

「……その『浮き沈みの激しい職業』って、お前の嫌いな僕の仕事の事だよな?」

「えっ」
「……え?」
「え?」

 巧の言葉に何故かるりちゃんが驚いて、るりちゃんの反応に巧が驚いて、つられて俺も驚いた。
 こういうのなんて言うんだ?三すくみ??……じゃねーか。

「……そうじゃないのか?」
「……っそっ……」

 巧が訝しんで、るりちゃんが返事に詰まった。
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