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男子校だけど!姫がいます!
第5章 Lovin ' You
「おーい〜ココア居るのか?俺だ邦彦だ!」

(ヤバい…全然片付いていないのにクーちゃんが来ちゃた.…どうしよう…)


ノックしたが返事がない…

(あれ?どうした…)

少し不安になるクーちゃん。
トントン…またノックする。






またノックの音に焦るココア…

(どうしよう…こんな汚い部屋を見てクーちゃんに嫌われたらどうしよう…居ないフリをする?…ダメだよねそんなの…)








やっぱり返事がない。
ドクン…ドクン…ドクン…クーちゃんの鼓動が高まる。
不安が一気に巨大なものになる。

(まさかアイツ…動けないくらい体が悪いのか?)

不安は一気に行動に出る…
激しくドアをノックし大声で言う。

「ココア居るのか!居たら返事してくれー!ココア…ココア!」







(もうダメ…そうだ!今日のところはクーちゃんにすぐ帰ってもらえればいいよね…)


ガチャ!

アパートのドアを開けた。

作り笑顔で応対するココア。

「ヤッホー!クーちゃん…ココアはすっかり元気になっ…きゃぁー」

その言葉は一気に遮られる。
押し入るようにココアと一緒に部屋に入るクーちゃん。
そして、今まで経験したのない力で抱きしめられる。



「ココア…何してた…心配したぞ…返事がないから…マジで辛かったぞ…」

クーちゃんに抱きしめられて胸に顔を埋めているココア。
プルプルとクーちゃんの震えが伝わって来る。


ポトッ!


髪の毛が雫で濡れる。

(えっ!クーちゃん…泣いているの?)



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