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男子校だけど!姫がいます!
第3章 さらば愛しきラーメン
「全く酷いな…岡部君は…ココア君が泣いちゃたよ!」

嫌味たらしく言いながらしゃがみ込んでいるココアの頭を撫でる。
ココアは顔を伏せたままだ。

クーちゃんもしゃがみ込んでココアに聞こえように言う。
「ゴメン…悪い事言った…ゴメン」

心に浮かんだ事を素直に言った。
ひょこと!ココアは半分、顔を上げる…目はまだ少し充血してる。


「クーちゃんのバカ…」
眉が吊り上っている。


「悪かった….」
頭を下げるクーちゃん。


「もう変な事を言わないでね」

「分かった!」

真っ直ぐな目のクーちゃん。
「うん!じゃあもう泣かない…」


立ち上がるココア。それに合わせてクーちゃんも立つ。
ギュッ!
ココアの手がクーちゃんの右腕に絡みつく。

「わっ!お前…離れろよ!」

「腕組んだのですが….何か?」

ココアのすごい形相。
「なんでもないです….ははははー」
今日は逆らえない…

崩壊したと思われたラブラブ度は一気に回復。
門脇が大ピンチだ。

(ヤバイぞオレ!どこかで逆転しなければ!)

「そっそうだ!そろそろ…電車の時間だからさ!アハハ…ホームに行こうぜ!そして美味しいラーメンを食べよう!アハハ」

門脇が言う…かなり無理している。

「あっそうだった!」

二人は完全に今日の目的を忘れていた。


それから改札に入り連絡橋を渡る。
F駅は大きな駅だ。
行き交う人も多い。
腕を組む姿は誰が見てもカップルだ。
しかも女の子の方は超絶な美少女と誰もが思うだろう。

事実、行き交う多くの男性がココアに目を向け、同じファション感覚の女の子もココアに注目している。

(やべ〜こんなに注目されているよ…ココアはこんなにオシャレしているのに…俺は適当な服だよな…バランス悪いよな…マズイよなこれは…)

そう思いながら歩いている。
後悔の念があるクーちゃん…






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