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男子校だけど!姫がいます!
第4章 闇の中…そして
話し掛けても返事はなかった。
前方を見据える横顔。

もっとシンには喜んでもらえると思っていた。
しかし笑顔どころか、不機嫌な顔に見える。

信号待ちで停車した。

カーオーディオから流れる曲がメローなナンバーから、激しいヒップホップに変わりココアは少し不快になる。

胸ポケットからラッキーストライクの箱を出す。
ココアにタバコの是非も聞かず火を付ける。


漂うニコチンの臭いと煙。
ココアはひどく不快になったが、辛いと言う事を言えなかった。

「あのさ…」

不意にシンが口を開く。

「はい…」

やっと口を開いてくれた事に安堵する。

信号が青になる。
アクセルを踏む…荒い運転だ。

「オレは大学4年でもう内定を決めたのさ!」

「ココアも中学3年です…」

「アン?…まぁそうだろうな…」

イラっした口調だった。

ココアに言いたい事が伝わらずイラついたシンだった。

ココアは少し恐くなった。
…このままラブホに連れていかれるのだろうか?
命の危険も感じていた。

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