この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
碧の島
第16章 恵理ではなく・・・・
あの事件が起こる前まではやっぱり東京でずっと片思いをしていた宮本さんの事が忘れられなかった。
でもね、宮本さんが好きだったのは茂木さん。
それは分かってた。
茂木さんの事は私も大好きだったし・・・あんな風にいつも笑って・・・皆に優しくて・・・たまに???
いや、いつも面白くて・・・。
あんな人になりたいって・・・本当にあの二人が羨ましかった。
だからあの二人がって噂を聞いたときは・・・・。
茂木さんでよかったって・・・それは本当なんです!!!!
でもあの事件があって・・・・。
あの二人にお別れも出来ず東京を離れることに。
私はずっとふさぎ込んでて・・・でも警察に色々聞かれて落ち込んでる時間もなかった。
告別式が終わった後直ぐに体調を崩し入院。
そこにも警察はやって来た。
それが仕事だし仕方ないと思った。
家族が居なくなったことを実感できなかった私も・・・事情を聞かれる度それを受け入れていくようになり・・・・。
退院後も父の会社の件・・・遺産の事・・・・泣いてる時間もない位やらなきゃいけない事が沢山あった・・・・。