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恋人たち 穢された初体験
第1章 囚われたカップル
少し間が開いたところで、僕はさっきから気になっていることを聞いてみることにした。
「あの〜、皆さんは何かの撮影で来られてるんですか?」
「そうよ。ビデオの撮影で来てるの」
「じゃあ、令奈さんは女優さんですか?」
「ううん。私は女優じゃなく、メイクの担当よ。たまにエキストラで出演することはあるけど」
「そうなんですか。綺麗だからつい……」
「ありがとう、お世辞でもうれしいわ。実はね、今、役者さんが到着するのを待っているの。急に天気が変わっちゃったでしょう。だから遅れていて」
令奈さんは、窓の外を恨めしそうに見た。雨はさっきよりもさらに激しく降っている。監督は、手持無沙汰のようにスマホをいじっていた。
バタン!
勢いよくドアが開く音がした。振り向くと、体格のいい男の人が小走りにやってきた。
「監督、ダメです。この天気で船が来れないそうです」
手にしたスマホを振り回しながら、男の人が大声で叫んだ。
「なにいっ。役者が来なくちゃ、撮影できないじゃないか。何とかして来いと言え」
監督は顔を上げると、男の人を怒鳴りつけた。
「言いましたよ。でもこの嵐じゃ船は出せないって地元の人に言われたみたいで……」
「そこを何とかするのが、助監督の役目だろう」
「そんなこと言われても、僕はここにいるからどうしようもできないですよぉ~」
「くそっ」
監督は、むしゃくしゃするのか、手にしていたスマホをテーブルに投げ出すと、奥のキッチンへと行ってしまった。灰皿を取り出し、タバコに火をつけている。
「あの〜、皆さんは何かの撮影で来られてるんですか?」
「そうよ。ビデオの撮影で来てるの」
「じゃあ、令奈さんは女優さんですか?」
「ううん。私は女優じゃなく、メイクの担当よ。たまにエキストラで出演することはあるけど」
「そうなんですか。綺麗だからつい……」
「ありがとう、お世辞でもうれしいわ。実はね、今、役者さんが到着するのを待っているの。急に天気が変わっちゃったでしょう。だから遅れていて」
令奈さんは、窓の外を恨めしそうに見た。雨はさっきよりもさらに激しく降っている。監督は、手持無沙汰のようにスマホをいじっていた。
バタン!
勢いよくドアが開く音がした。振り向くと、体格のいい男の人が小走りにやってきた。
「監督、ダメです。この天気で船が来れないそうです」
手にしたスマホを振り回しながら、男の人が大声で叫んだ。
「なにいっ。役者が来なくちゃ、撮影できないじゃないか。何とかして来いと言え」
監督は顔を上げると、男の人を怒鳴りつけた。
「言いましたよ。でもこの嵐じゃ船は出せないって地元の人に言われたみたいで……」
「そこを何とかするのが、助監督の役目だろう」
「そんなこと言われても、僕はここにいるからどうしようもできないですよぉ~」
「くそっ」
監督は、むしゃくしゃするのか、手にしていたスマホをテーブルに投げ出すと、奥のキッチンへと行ってしまった。灰皿を取り出し、タバコに火をつけている。