この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
るりいろ(MILK &honey後日談)
第3章 分かりたい

「……ざぐぅうう……」

「あ?……おい?!お前、泣いてんのか?!」

「……おで無理っ……」

「馬鹿、泣くな!!化粧落ちるぞ!!」

 涙が滲んで鼻をすすり始めた俺に焦った朔が、ハンカチを渡してくれた。そこはかとなく、可愛さ漂うハンカチ。一見地味なチェック柄だけど、よくよく見たらクマクマクッマの柄だった。
 ……これ、誰の趣味?

「俺……るりの免許見てからずっと、るりとほとんど口利いてねー……」

「はあ?!何が有ったんだ?!」

 一旦治まった鼻が、またぐずぐず言い始める。

「……なんでバイグの免許なんが取っだんだっで、いっぢゃっだ……」

 鼻が詰まって来た俺を見て、ポケットティッシュまで渡された。

「おら、こいつで鼻もかめ。……何でまたんな事言ったんだ」

 クマクマクッマで涙を押さえ、歌姫に似つかわしくねー爆音を立てて鼻をかみ、俺は朔に訴えた。

「だって、バイクは、事故るもん……!!」

「あ?事故ると決まった訳じゃねーだろ」

「決まってねーけど、四輪よりゃあ遥かに危ねーじゃん!!」

 訝しげに眉を顰めてる朔に、八つ当たり半分で噛み付いた……朔が悪ぃ訳じゃあねーのに。

「俺のせいで、免許まで取っちゃって……もしるりがバイク乗って怪我したら……怪我なんかさせちゃったら、俺、どうしていいか、分かんねーよ……!」

「……光……」

 朔が、痛ましそうに俺の名を呼んだ。

/35ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ