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兄貴の彼女/彼の弟(MILK&honey 後日談)
第1章 兄貴の彼女

「じーちゃんは、このこと知ってんのかよ?」
「……一応。」
「一応って何だよ!」
「会わせたことはねーよ?けど、電話ではちゃんと話した。今度、一緒に連れて帰って紹介して、挨拶しようと思ってる……けど」
……けど?
けど、なんだ?
それに、なんなんだ、その結婚の挨拶みてーな言い方は……?!
「光、さん?」
俺らがしーんとしていたら、後ろから美人の声がした。
「ん?なーに?」
「お茶淹れました。……良かったら、どうぞ」
「ありがと、るり……ちゃん」
受け取る兄貴の目が、有り得ないくらい、にやけている。
美人の淹れてくれたお茶が、そんなに嬉しいかよ。
「勇さんも、宜しかったら」
「ありがとう。……さんじゃ無くて良いよ」
「え?」
「あんた、大学生だろ?なら、俺より年上じゃね?さんって呼ばれんの、落ち着かねー」
「……じゃあ、勇くんって呼ばせて貰っても、いい?」
「ああ、いいよ」
「ありがとう、勇くん……」
嬉しそうに、少し照れた様に、にこっと笑う。
美人だからツンとした女なのかと思ったけど、笑うと可愛い。
可愛い、じゃねーな。すげー可愛い。やべー位好みだ。
兄貴……女の趣味、変わった?
前は、俺とは被って無かった気がすんだけど……それとも、本当にただの下宿人?
……よく分かんなくなって来ながら、びっくりするほど美味しいお茶を頂いた。

