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彼時々彼女、所によって一時ケダモノ。
第1章 彼時々彼女

「無いわよ?」
「え?」
橋本さんのさらっとし過ぎてる位さらっとした返事に、拍子抜けする。
「好きになっちゃったもんは、しょうがないでしょ?それがスクープされようが、噂になろうが、あなた達に責任は無いわ。……責任取るとしたら、男の方」
「ひうっ!!」
睨まれた朔さんは睨み返し、睨まれた光は奇声を上げた。
「光。責任取るのがイヤなの?」
「取る!取ります!取りたいです、取らせて下さい!」
「よろしい。……で、あとは、ヒカリの事を知ってるメンバーに会わせときたいんだけど……巧と利人は、分かるわよね?」
「はい。お兄ちゃんはともかく、利人さんとは、私達二人とも話した事は有りませんけど」
「んな遊び人と話さなくて良いから!」
「光?いい加減にしないと、摘まみ出すわよ」
「はいっ」
光は遂におとなしくなった。
「利人は急用が出来て、実家に帰っちゃってるの。今度機会が有ったら、挨拶だけでもしておいて。同じマンションに住むんだし、顔合わせる事も有るわよね?」
「へっ?!」
「……住むんでしょ?」
「ああ、住むな。挨拶はさせておく」
「戻りました、遅くなりましたっ!!」
朔さんがしれっと答えると同時に、外から賑やかな声がした。

