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復讐の味は甘い果実に似て
第7章 割れない数字 ~恵梨の告白~
わたしは自分のバッグを取ると、泣きながら、ホテルの部屋を飛び出した。
俊ちゃんの言う通り、わたしがどうするべきか、結論はとうに出ていた。
「情があるとかないとかは関係ない。信頼できない人とは一緒に居られない。」
それだけだ。
俊ちゃんの中に、わたしへの情さえ残っていればどうにかなる、と思っていたわたしが、どうしようもなく馬鹿で愚かだったのだ。
わたしは俊ちゃんを裏切り、ひかると明日香を騙し、そして、情に訴えれば、まだ何とかなる、という甘い見通しで、ひたすら現実から目を背けてきた。
その結果、わたしは全てを失った。
俊ちゃんも、そして明日香や、ひかるも。
いや、もう、とっくに、わたしの中でも、こうなることは分かっていたのかもしれない。
だが、わたしはそのことから目を背け、ひたすら逃げてきた。
何もかもが、当然の帰結だった。
俊ちゃんの言う通り、わたしがどうするべきか、結論はとうに出ていた。
「情があるとかないとかは関係ない。信頼できない人とは一緒に居られない。」
それだけだ。
俊ちゃんの中に、わたしへの情さえ残っていればどうにかなる、と思っていたわたしが、どうしようもなく馬鹿で愚かだったのだ。
わたしは俊ちゃんを裏切り、ひかると明日香を騙し、そして、情に訴えれば、まだ何とかなる、という甘い見通しで、ひたすら現実から目を背けてきた。
その結果、わたしは全てを失った。
俊ちゃんも、そして明日香や、ひかるも。
いや、もう、とっくに、わたしの中でも、こうなることは分かっていたのかもしれない。
だが、わたしはそのことから目を背け、ひたすら逃げてきた。
何もかもが、当然の帰結だった。