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復讐の味は甘い果実に似て
第10章 それぞれの朝
「先輩に謝ってもらうつもりはないですよ。だって、あたし、自分が先輩にされたように、あたしも、先輩を体でモノにすることにしましたから。」
「ええっ……!」
 僕は思わず絶句した。
「今夜は、朝まで、先輩をひたすら気持ちよくして、あたしのことを忘れられなくしちゃいます。」

 そう言うと彼女は僕にしなだれかかり、僕の股間に手を当てて、スーツの上からペニスを弄んできた。
「いいんですか? このままだとあたし、ここで先輩のこれ、咥えちゃいますよ。あたし、もうその気になってるから、はやく、どこか人気のないところに連れて行かないと、どうなっても知らないですよ。」
 まるで悪びれない顔をして、天本さんが耳元で脅しをかけてくる。

「わかったよ、わかったから、ここでは勘弁してくれ。」
 いくらなんでも、この研究棟でコトにおよぶ度胸はない。
 僕は彼女の腕を掴んで、外に連れ出すと、一緒にタクシーに乗った。

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