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復讐の味は甘い果実に似て
第10章 それぞれの朝
僕は汗をびっしょりとかいたひかるを、背中から包むように抱きしめた。
彼女は肩で大きく息をしながら、余韻に浸っている。
大きな胸を震わせて息をつく彼女がどうしようもなく愛しくて、僕は、彼女の首筋に舌を這わせて流れていく汗を舐めとる。
耳元から香ってくる柑橘系のコロンの匂いに重なるように彼女の女の匂いがして、それは僕をさらに昂らせた。
多分、もう僕は、ひかるのことを好きになっているのだろう。
だが、今の僕に、それを言う資格はないのだ。
僕がそれを言えるのは、僕の心からこの復讐のことが消え去り、ひかるのことを想って、自分の心のなかを焦がれる想いで満たしたときだ。
そして、その日は、そう遠くないはずだ。
しばらくして、ひかるの余韻が落ち着くと、僕は彼女を風呂に誘った。
ひかるは僕のペニスを石鹸で丹念に洗ってくれて、湯船のなかで僕に体を預けていた。
「……何か、少し前の自分が思い出せないくらい、先輩に変えられちゃいましたね、あたし。とうとうアナルの処女まで差しあげちゃいましたし。」
彼女が振り向いて僕につぶやき、僕は彼女の口をふさぐようにキスした。
そして、僕たちは湯船につかりながら、肩越しに、これまで話せなかった時間を埋めるように色んなことを話し合った。
彼女のつけているコロンのこと、好きな花のこと、好きな食べ物や、ケーキなど、ありとあらゆることを僕たちは話した。
そして、最後に彼女は僕に聞いてきた。
「……あたし、少しは先輩のこと、モノに出来ましたか?」
「もう、ひかるのことで頭がいっぱいだよ。これから、知らない土地で、一人暮らしだっていうのに、これじゃ、毎晩、君のことを思い出して寂しい思いをするだろうな。」
「……ふふっ、あたしのことを考えて、いっぱい寂しい思いをしてください。」
ひかるは僕の方を向き直ると、また、僕の口に深く舌を差し入れ、僕の舌に、ねっとりと唾液を絡める。
「まだ、終わりませんよ……もっと、もっと寂しくさせるんですから……。」
ひかるの言う通り、僕はこれから毎晩、寮の冷たいベッドで彼女に心を焦がすのだろう。だけど、それは僕が甘んじて受けなければならない報いだった。
彼女は肩で大きく息をしながら、余韻に浸っている。
大きな胸を震わせて息をつく彼女がどうしようもなく愛しくて、僕は、彼女の首筋に舌を這わせて流れていく汗を舐めとる。
耳元から香ってくる柑橘系のコロンの匂いに重なるように彼女の女の匂いがして、それは僕をさらに昂らせた。
多分、もう僕は、ひかるのことを好きになっているのだろう。
だが、今の僕に、それを言う資格はないのだ。
僕がそれを言えるのは、僕の心からこの復讐のことが消え去り、ひかるのことを想って、自分の心のなかを焦がれる想いで満たしたときだ。
そして、その日は、そう遠くないはずだ。
しばらくして、ひかるの余韻が落ち着くと、僕は彼女を風呂に誘った。
ひかるは僕のペニスを石鹸で丹念に洗ってくれて、湯船のなかで僕に体を預けていた。
「……何か、少し前の自分が思い出せないくらい、先輩に変えられちゃいましたね、あたし。とうとうアナルの処女まで差しあげちゃいましたし。」
彼女が振り向いて僕につぶやき、僕は彼女の口をふさぐようにキスした。
そして、僕たちは湯船につかりながら、肩越しに、これまで話せなかった時間を埋めるように色んなことを話し合った。
彼女のつけているコロンのこと、好きな花のこと、好きな食べ物や、ケーキなど、ありとあらゆることを僕たちは話した。
そして、最後に彼女は僕に聞いてきた。
「……あたし、少しは先輩のこと、モノに出来ましたか?」
「もう、ひかるのことで頭がいっぱいだよ。これから、知らない土地で、一人暮らしだっていうのに、これじゃ、毎晩、君のことを思い出して寂しい思いをするだろうな。」
「……ふふっ、あたしのことを考えて、いっぱい寂しい思いをしてください。」
ひかるは僕の方を向き直ると、また、僕の口に深く舌を差し入れ、僕の舌に、ねっとりと唾液を絡める。
「まだ、終わりませんよ……もっと、もっと寂しくさせるんですから……。」
ひかるの言う通り、僕はこれから毎晩、寮の冷たいベッドで彼女に心を焦がすのだろう。だけど、それは僕が甘んじて受けなければならない報いだった。