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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第33章 甘くて……苦い……
「なあ、余計なお節介かもしれないけど、最近……佐倉と課長って何かあった?」

会議室に向かう途中で安岡くんが言いにくそうに切り出す。

「だから、何もないって」

「お前は知らないかもしれないけど、佐倉が課長と別れたったいう噂まであるんだぞ。前に比べて一緒にいるところを全く見なくなったって。」

はっ? 私、課長と付き合ってる設定だったの?
前にも思ったけど、何で噂の内容って当事者にはわからないんだろ……。

「その噂自体、何で流れてるのか、心当たり……」

あー、もしかして食堂でたまに一緒のところを見られて……とか?

「俺個人としては、結婚式の日のことがあるから、最近の二人の様子見てたら、不自然な気もするけどな」

会議室に到着してそれ以上は何も言わなかったけど……不自然か。
ホントそうだよね。



「安岡くん、佐倉さん、お疲れ様。とりあえず、男性向けにビターなものと女性向けに甘めのものを用意したけど、確認してもらえるかな? 」

浅倉主任がテーブルに置いてある小皿を指差す。
小皿には小さくカットされたスポンジケーキがあって、チョコ系の味でいくつか用意されている。

「浅倉、俺、これダメだわ」

課長が何とも言えない顔で一つの皿を指差す。
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