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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第40章 下心だけがあるわけじゃない
眼鏡をかけた康之さんが車を発進させる。
会社の駐車場を出て下りの方面へと向かう。
車内はこの前と違い、日本人の有名なバンドのバラードが流れている。
私もドラマを録画しながら見ていたくらい好きな曲。
季節柄、もう少し先のイベントがタイトルになったもの。
「私、康之さんは浅倉主任が好きだって思ってたんです」
何となく言いたくなった。
「え、何で? 」
視線は前を向いたまま驚いたように言う。
「康之さんの言ってた、好きな人のイメージが浅倉主任にしか思えなくて……」
「そうか? 」
「それに、彼女の役なんて、本当に彼女にしたい人には頼まないだろうなと思ってたから……私は絶対康之さんの彼女にはなれないって思ってました」
私のことだけをずっと考えていてほしいーー。
曲とリンクする私の気持ち。
彼女役をやっていたときに心のどこかでずっとそう思ってた。
「だから、今は私が康之さんの彼女になれてすごく幸せです」
康之さんは信号待ちで停まった瞬間、左手で私の肩を抱き寄せるとさっきよりも力強く、唇を塞ぐ。
「……んッ」
思わず漏れた声に唇が離され、肩を抱いていた手が私の右手に重なる。
会社の駐車場を出て下りの方面へと向かう。
車内はこの前と違い、日本人の有名なバンドのバラードが流れている。
私もドラマを録画しながら見ていたくらい好きな曲。
季節柄、もう少し先のイベントがタイトルになったもの。
「私、康之さんは浅倉主任が好きだって思ってたんです」
何となく言いたくなった。
「え、何で? 」
視線は前を向いたまま驚いたように言う。
「康之さんの言ってた、好きな人のイメージが浅倉主任にしか思えなくて……」
「そうか? 」
「それに、彼女の役なんて、本当に彼女にしたい人には頼まないだろうなと思ってたから……私は絶対康之さんの彼女にはなれないって思ってました」
私のことだけをずっと考えていてほしいーー。
曲とリンクする私の気持ち。
彼女役をやっていたときに心のどこかでずっとそう思ってた。
「だから、今は私が康之さんの彼女になれてすごく幸せです」
康之さんは信号待ちで停まった瞬間、左手で私の肩を抱き寄せるとさっきよりも力強く、唇を塞ぐ。
「……んッ」
思わず漏れた声に唇が離され、肩を抱いていた手が私の右手に重なる。