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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第45章 一緒がいい……
私に抱きしめられた体勢の康之さんがポツリと言う。

「彩華……嬉しいんだけど……当たってる」

何が? と思って腕を解放すると、上半身を少し持ち上げた康之さんがじっーと見つめ、ニヤっと笑った。

「彩華……着痩せするタイプだったんだな」

本当に何のこと? って思ったと同時に彼のチラっと見た視線の先を目で追って「あ……」と気付いてしまった。

「ちょ、な、何言ってるんですか!? 」

たしかに! 私は着痩せするらしいけど。
高校のときに初めて付き合った彼氏も「思ってた以上にデカい」なんてことを言っていた。

「ごめんごめん」

そう言うと組み敷いてた体勢から私の隣へ寝転ぶ。
長い間気持ち良い感覚があったのに、そういやお互い服すら脱いでなかったことに気づき、キスだけでヤバかったってことは、それだけ上手いってことで……。

「でも着痩せするってことは、自分を魅せるのが上手いってことだよ」

真横で寝転がる私の方をみながら、優しく笑う。
そのまま手が頭を撫でるように伸ばされたけど、私の頭の下へすっと入れると、腕枕をされた。
もう反対側の手が背中辺りから引き寄せるようにされ密着する。
どこへやったらいいかわからない両腕を彼の背中を上下から挟むように抱きしめた。

「急にすげえ睡魔。このまま寝ていい? 」

丁寧な口調よりたまに出る男っぽい感じが私の特権のようにも思えて何だかそれだけで幸せ。
そう思いながら私も眠りについた。
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