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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第50章 遅くなったクリスマス
「彩華、好き」

耳に響く心地良い声が好き。

「私も好きです」

手を伸ばしてぎゅーっと課長に抱きついてみた。
そうすると抱きしめ返してくれた課長がそのままベッドへゆっくりと押し倒す。
抱きしめた体勢のままだったから、すごく近い距離で見つめられて、急にすごく恥ずかしくなってきた。
さらに顔が近づき柔らかな感触が私の唇を奪っていく。
舌先で唇を優しく撫で隙間から舌が口内へと入ってくる。お互いのを絡め合わせながら、さっきよりも少しだけ激しさのある口づけに「んぅっ」と僅かに声が漏れる。
それを恐らく聞いたであろう課長が指に髪を絡めながら頭を強めに撫でる。その間も口内を侵され続け、それだけでも感じそうになるから、身体が反応するのを止められず……。

「彩華…まさかキスだけでイケそうなの? 」

至近距離で見下ろす課長がそう聞いてくるけど、頭がボーっとしてるのもあって、瞬時には答えられない。

「…わっかんな、い…でも、気持ち」

私が最後まで言うことなく、言葉ごと唇を塞がれてしまった。
下唇を貪るように何度も何度も吸われるようなキス。

「…それじゃもっと気持ち良くさせてあげる」

耳元でいつもより低くゆっくりと囁く。課長の声が好きな私にとってそれは身体が疼いてしまうほど、快楽へ導かれる言葉。
キスや声だけで感じてしまうのは初めての経験。
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