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第18章 プロジェクトチーム

「佐倉さんならそう言ってくれると思った。」


佐倉さんーー…。

ここは会社で仕事の話をしてるからそう言われるのは当たり前のことなんだけど、さっき“彩華”と呼ばれたから急に淋しさを感じてしまう。



「佐倉さん…意外と感情が顔に出るよね。」

そう言って課長は耳元で内緒話するように近づいた。

「…彩華、あんまり可愛いことすると後悔することになるよ。」


それはーー…。

どーいう意味？


「じゃあプロジェクトのこと、よろしくね。」

課長は癖かのように頭を撫でると会議室を出た。



あの人、あんな感じの人だった？
優しくしたり、意地悪したり…それでも課長の彼女になれる人が羨ましいとも思う。

「はぁ、何で…好きになっちゃったかな。」

叶うことないのに……。
もう一度大きなため息をついてから、渡された資料を持って会議室を出た。






昼休憩入れそうなとき、帰ってきた営業の一人、安岡くんに話しかけられた。

「稲葉課長から聞いた？」

「プロジェクトのこと？聞いたよ。」

私の他に選ばれた安岡くんは私と同期の営業マン。
課長の次に営業成績も良くて明るい人懐こい性格で社内でも彼を妬んでる人はいない。