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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第19章 スパダリ+大人の色気=敵うわけない
「……いや、何言ってんのよ。そんなわけ…ないじゃない。」


安岡くんも課長の方も見れず、手元の烏龍茶を見つめながら答えた。
はぁ、と隣からため息が聞こえた。


「お前、嘘つくの下手すぎ。」

「…そんなこと、ないから。」

「へー。それなら…俺なんてどう?」

残ってたビールを飲み干した安岡くんがそんなことを言い出した。

「いや…何言ってんのよ。」

「佐倉って昔から鈍いよね。」

今週になって何度目かの鈍い発言。
どんだけ鈍いのよ、私…。

「高校の時に同じゲーム好きとして、けっこう仲良かったと思ってたら、あっさりと彼氏作っちゃうし…大学が別になった途端に連絡なくなるし…俺、わかりやすく佐倉にアピってたつもりなんだけどなあ。」

他の人たちに聞こえないように近づいて耳元でそう言われ、隠してたゲーム好きな発言までされて物凄い動揺をしそうになったのを何とか耐えた。

「や、安岡くん!? こんなとこでゲームの話出さないで。」

私もゲーマーなのを隠したいから、安岡くんの耳元でこそこそ反論する。





「そこの同期二人組み。」

突然課長の声が聞こえて、ドキっと心臓が飛び出そうになった。
恐るおそる課長の方へ振り向くと、すごく良い笑顔で見ている。
けどーー…私には悪魔…いや、鬼?わからないけどすごく怖い笑顔でしかない。
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