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レディー・マスケティアーズ
第6章 ポルトス ――トーホー開発 特命企画部
「嫌です! やめて!」
 いくら抵抗しても無駄でした。
「そ、そんな。やめて! やめて!」
 二人の男は、代わる代わるわたしに覆い被さり、男たちのケダモノがわたしの中に押し入ってきました。
「あっ、ああっ!」
 ケダモノが、焼けた鉄棒のような熱いものが、わたしの体を貫きました。声を上げることもできず、体を固くして、ただ男たちのされるままにしていました。
 悪夢が通り過ぎるのを待つしかなかったんです。
「うっ、うっ。ああっ!」
 それなのに、男たちは「この女、腰を使ってきたぜ」「おう。洪水みたいに濡らしてやがる」と野卑な笑い声を上げて、わたしを犯し続けました。
 時折、ピカッピカッと光るのがカメラのフラッシュだと気付いたのも、後になってからです。
「いいな。このままトンズラしようなんて思ったら、この写真をばらまくことになる。マンションの近所や親の家、てめえの亭主のところにもな」
 ひどい。これが、これが保険だったのね。
 そう言いながら、男たちはわたしを貫くのをやめませんでした。上に下にと体位を変えながら、何度も何度も……。
 男たちは、空が白む頃、ようやく帰っていきました。
 わたしは、翌日のうちに貯金全額を下ろし、疎遠だった親にもすがりつきました。
 三日以内に五百万円。わたしには到底不可能な数字でした。かき集めるようにしたお金は百万にも足りませんでした。
 これで許してもらえるはずもない。このまま、どこかに逃げようか。だけど、できない。どうしてなら、男たちはあの写真を持っているんです。
 男たちにいたぶられ、全裸を晒しているわたしの写真。大きく股を広げ、男たちに代わる代わる貫かれているあの夜の写真を。
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