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レディー・マスケティアーズ
第6章 ポルトス ――トーホー開発 特命企画部
                *

 山岸沙也子がわなわなと泣き崩れる頃、会議室のテーブルに置かれたブランデーのボトルは空になっていた。ほとんどを空けたのは、沙也子のほうだった。
 田野倉は鼻血を垂らさんばかりにして、沙也子の語る人生悲話に聞き入っていた。彼女がどんな道を歩き、どんな不幸を背負っているかなど、ハナから興味もない。
 沙也子が取り立て屋の淫獣たちに好きなように体を貪られ、犯される時、どんな体位が多かっただろう。男を行かせる沙也子のいちばんの特技は何だ。
 フェラチオか? 騎上位か? アナル絞めか? 
 いや。結局、何人にやられたんだ。テーブルの下に隠れて指を折っていたが、途中から数え切れなくなって諦めた。
 それにしても、この女。おれの前で、よくすらすらとここまで告白するものだ。体は熟れきっているが、オツムは女子高生並みだな。
 それに間違いなく、この女は「M」だ。借金のカタに亭主に売られたことに、まだ気がついていないのかよ。
 さあて。取り立て屋たちが堪能した体を、今度はおれが貪る番だ。ああ、待ち切れん。ズボンの中の怒張の先から、何やら汁が垂れてきた。
 骨の髄までしゃぶり尽くした後は、「おたふくリース」にでも「鬼塚金融」にでも、好きなようにされろ! 
 風俗に売り飛ばされようが、臓器を切り売りされようが、おれの知ったことじゃない。それより、早くこの女と……。
「それで、沙也子さんは今どうしているんだい? それこそ住む家とか。あんな連中がいつ押しかけてくるかわからないんじゃあ、安心して眠ることもできないだろう?」
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