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レディー・マスケティアーズ
第7章 アラミス ――カフェ・アレクサンドル
「警察だけじゃない。おまえ、最近何か感じないか? おれたちの周りが妙に動いている気がしないか?」
「動いている?」
浩一が、目をぱちくりさせる。
「うん。刑事とも違うやつらが、どうも会社を嗅ぎ回っている気がするんだ」
「まさか。だけど、会社って、桜井美里の事件のことかい?」
「それも入れてだ」
茂は上着のポケットから取り出した細身のタバコに火を点け、大きく煙を吐いた。
「おっ、そのカルチェ。この間の塚越のバアさんのヨーロッパ土産じゃない? おれもお揃いのものをもらったけど」
浩一がそう言うと、茂は不機嫌そうに顔をしかめ、手に持っていたライターを音を立ててテーブルに置いた。
「あのバアさんのこともある。この十日ほどの間に、バアさんの紹介で契約社員が二人も会社に入ってきた」
茂は、点けたばかりのタバコを灰皿でもみ消す。
「動いている?」
浩一が、目をぱちくりさせる。
「うん。刑事とも違うやつらが、どうも会社を嗅ぎ回っている気がするんだ」
「まさか。だけど、会社って、桜井美里の事件のことかい?」
「それも入れてだ」
茂は上着のポケットから取り出した細身のタバコに火を点け、大きく煙を吐いた。
「おっ、そのカルチェ。この間の塚越のバアさんのヨーロッパ土産じゃない? おれもお揃いのものをもらったけど」
浩一がそう言うと、茂は不機嫌そうに顔をしかめ、手に持っていたライターを音を立ててテーブルに置いた。
「あのバアさんのこともある。この十日ほどの間に、バアさんの紹介で契約社員が二人も会社に入ってきた」
茂は、点けたばかりのタバコを灰皿でもみ消す。