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堕ちる…
第6章 終焉、そして…
「いってきまぁす!」

翌日。
彩音はいつものように、友達と一緒に走っていきました。

娘はまだ何も知りません。
私がこれからする事も…
私は、娘の背中のピンクのランドセルを見つめています。

あの子は、いつも走っている。
運動の苦手だった私と違って、クラスの誰より足が速い。
運動会で応援に行くと、娘はスターだった。
私は心から誇りに思った。

でも、それも、もう見られない…

「さようなら…彩音…」

私は、家の中を綺麗に片付けて…
離婚届に署名して…
荷物をまとめると…
家を出ました。

振り返らず、駅まで歩き続けました。

もう、涙は出ませんでした。
ゆうべ一晩中、リビングで泣いて…
涙も涸れてしまったのでしょう。
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