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背徳の嗜好
第2章 未知への入口

相手側に指定された場所は、見るからに高級マンションと言える立派な建物の
最上階の一室だった…
緊張した面持ちでエントランスで部屋番号を入力し、声を掛ける。
「…す、すいません…13時に約束しているNと申しますが…」
「…Nさんですね、どうぞ中へお入り下さい」
(エッ…?)
早速、思惑と違っていたことに驚かされた…
なぜなら、ソレはインターホンから聞こえてきたその声の主が、
野太い男のモノではなく、澄んだ若い感じの女性の声だったからである…
落ち着かないまま改めて部屋の前に立ち、玄関で出迎えてくれたのは、
やはり見た目、妻よりも10歳程若い24、5歳と思える端正な顔立ちをした
美しい女性だった…
「お待ちしておりました…さぁ、どうぞ」
まずファーストコンタクトで、短めのスカートから覗くスラリとした
長いナマ脚に男の目が奪われてしまう…
細身のトップモデルのようなスタイルながら、胸元の開いたシャツの隙間からは、
程よいサイズの膨らみを窺い知ることができていた。
(…ま、まさか…こんなに若くて綺麗な女性が…
こんな…寝取られ系のサイトの…)
女性に促されるがままに、玄関のすぐ横に設置された広めの
ドレッシングルームへと通される。
「こうしてわざわざお越し頂いて、早速で申し訳ありませんが、
これよりお二方には、それぞれ個別に当クラブへ参加するにあたっての
簡単な面接を受けてもらいます」
「…め、面接…ですか?」
「はい…当クラブに入会されようとする方々には、皆さん最初に
この面接を受けて頂いて、きちんとした相応しい人柄かどうかを見極めてから…
ということになっておりますので…」
「…そ、そうでしたか…解りました」
まぁたしかに、この手の疚しい感じのサイトでは、誰でも彼でもとは言わず、
このようにある程度分別をつけておいた方が安心できるし、相手のことだって
信用できるだろう…
私も妻もそれを聞いて、わずかながらフッと緊張の糸が緩んだ…

