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背徳の嗜好
第8章 ただ、見ているだけで…

「では、お二人ともまだ、かなり緊張しているでしょうし、
最初は勝手も何も解らないと思いますので…
まずは先に、私が奥様をリードして進めてイキますから、ご主人の方はしばらくの間、
そちら側のソファーに座って頂いて、私たちの前戯を見て愉しんでて下さい」
主導権が美紀から彼に移り、私は一先ず後ろに下がるよう促される…
「…」
たしかに、彼が勧めてくれた様に、今の悶々とした精神状態で、
私が彼の先に勃ち、美紀のコトを上手くリードできる自信など皆無に等しいだろう…
私は彼に言われるがままに、お目付け役である彼女と相対するよう
反対側のソファーに静かに腰を下ろした…
「ご主人…そんなに硬くならずに
まずは、奥様の感じている処を見て一緒に昂奮させてもらいましょう…」
そう言って、すぐ右隣の空いたスペースに美紀が腰掛けてきたかと思うと、
まるで付き合い立てのラブラブな恋人同士の様に、
私の腕に両手を絡ませ、身体をピッタリと寄せてくる…
「…み、美紀さん…」
意図的なのか、バスローブ越しとはいえ、
妻よりもはるかにボリュームのある美紀の豊かな胸の谷間が押し当てられると、
身体が一気に強張った…
その柔らかかつ弾力のあるモチモチとした感触の膨らみに腕がスッポリ挟み込まれると、
力なく項垂れていた私のモノが、バスローブの中でムクムクと硬くなり、
重い鎌首をもたげていく…
「…」
谷間に落ちた視線を慌てて、妻に戻すと…
冷たい表情を浮かべ、私たちのスキンシップを気に入らなそうに見詰めていた…
「歩子さん…どうぞ、こちらへ…」
「…は、はい…」
妻の機嫌を取るように、彼が手を取り、ベッドの上へ導くと、
ソコはまるで一段高くせり上がった舞台のように見えてくる…
「フフッ…大丈夫ですよ…全て私に身を委ねて頂いて、
歩子さんはただ自分の感じるままにしていて下されば…」
そう言って、妻の肩に手を乗せると、
ソファーに腰掛けた私たち三人のどちらからも観易いよう身体の向きを垂直にし、
後ろからそっと優しく抱きしめた…
「…」
妻が私以外の男の腕の中に包み込まれ、ドキドキしたような表情を魅せている…
ソレを見ただけで、私のテンションは跳ね上がった…
こうして、五人それぞれの居場所が定まり…
ついに、スワッピング本番の幕が切って落とされたのだった…

