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ソレは、二十歳になってか……ら……?
第3章 後編

   *


「う゛……」

 ソファの上で、目が醒めた。
 寝たときと同じ様だけど、違う。
 ソファは、いつの間にか平たくなってる。
 でもって、頭がガンガン痛む。

「おはよう」

「……おばよ……」

 ……るり。
 まぶしい。
 ペットボトルと、ストロー刺さったコップ持ってる。
 俺の横に、しゃがんだ。

「お水。飲んで」

「……ぎぼぢわるい……」

「でも、飲んで」
 
「ぐ……」

 るりの方向いて、涙目になりながら、飲んだ。

「ふー……」

 飲んでみたら、乾いてたのが分かった。
 喉だけじゃなく、体中に染み込む。

「もっと飲む?」

「ん……」

 水を入れてくれたから、じゅーじゅー飲む。

「ふは……」

「ごめん、そっち寄って。ソファに戻すから」

「や、おれやる……」

「ダメ。」

 倒すのはともかく、戻すのはすげー重い。そう思って起きようとしたら、ぴしりと断られた。

「無理。寝てて」

「……ごめん……」

 言われた通り端に転がると、るりが頑張って戻してくれた……情けねー……。

「……起きれる?座れそう?」

「……うん……」

 ソファ直してふーふー息してんのに、起きんの手伝ってくれる。泣きそう。

「はい。飲めそうなら、飲んで。」

「うん」

 渡されたコップから、直接水を飲む。
 うめー……ストローより何倍も旨く感じるわ……。

「……るり」

「なぁに?」

 また水入れてくれる。甲斐甲斐しいるり。泣く。

「……迷惑掛けて、ごめんっ……」

「ごめん……?」

 謝ったら、るりは、眉間に皺を寄せた。

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