この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、二十歳になってか……ら……?
第3章 後編
「昨日、自分が何したか、憶えてる?」
「う゛」
突っ込まれた。
「憶えてて、『ごめん』って言ってるの?」
……だよな……。
なんでも謝りゃ良いってもんじゃ、ねーよな……。
……昨日、俺が、何したか……
「……るりが取っといてたサングリア、こそこそ飲みました……」
「うん。」
「ごめんなさい。でも、ものすんげー、美味かったです……」
「そのあとは?」
「……そのあとは、るりが風呂から出て来て……るり天才!ってちゅーして……」
ここは、謝んなくても、いーよね?
「……そのあとは?」
……そのあと……
「……憶えて……ねー……」
すんげー楽しくて幸せで気持ち良かった事しか、憶えてねーや……。
「憶えてません、すみません……」
「……やっぱり。」
るりは、ふーっと溜め息を吐いた。
「……ごめん……ごめんなさい、こんなヤツでほんとごめん……」
これは……平謝り……しても、足りねー……。
「もう、こそこそ飲んだりしたらだめだからね!」
「飲みません……」
「見てないとこで飲むのは、絶対だめ!!」
「うん……う?」
……見てないとこで飲むの、は?
「……るりが見ててくれっ時なら、飲んでもいーの?……痛てててててて!」
調子に乗った俺は、無言で膝立ちして近寄って来たるりに、頬っぺたをぎゅむーっと引っ張られた。