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ソレは、二十歳になってか……ら……?
第4章 約束(後日談)
いつもと違うって思ったのは、お酒のせいなんかじゃなかった。
そう感じたのは、当然だった。だって、
「ぁん、ひかるっ……つけて、ないっ、」
大きく動かされて、気が付いたんだけど。
今の光の見た目って、口でする時と、おんなじ……
つまり、避妊具を、つけてないっ……
これって……ナマで、中で、ってこと……だよね?
「んー……ダメ?」
軽く息を弾ませながら返ってくる、甘えてるみたいな艶のある返事。
「……だって、ぁんっ……」
これも、お酒のせい?
『まだまだやりてーことが沢山有る、学生さんでしょー?るりが困る様な事になったら、俺、るりより先に泣いちゃうからねー!』
どんなに気持ちよくなっちゃってても、私が待ちきれなくなってても、冗談みたいに、そう言って。
いままで、一回も……ライブの後の「憑いてる」時に、更衣室とか外とか車の中とかでシちゃった時だって、こんなこと……避妊してくれなかった事なんか、無かったのに。
「だってっ……あかちゃんできちゃうっ……」
「……デキちゃ、ダメ……?」
「えっ、あ……あっ」
光、ほんとは、そう思ってたの?
私が困る様な事にならないようにって言ってた裏で、出来ても良いから、ナマで中で出したいって、思ってたの?
……もう少ししたら生理が来るから、今、私の中には受精できる卵は無い。次の卵が成熟するまで生きてられる精子がもしかしたら居るかもだけど、可能性は低い。
だから、今は中で出されても、多分大丈夫。
揺すられて、擦られて、奥を突かれて、頭が回らなくなるくらいの快感に追い詰められて、ただ声を上げるしか出来なくなってる、その裏で。
私の中の片隅には、小さな声で保身の為の計算を囁いてくる様な、醒めた自分も確かに居て……
光と、おんなじじゃない。
悦がってる癖に計算高い私になんて、私の為って建前の底で生でシて中で出したいって思ってる光のこと、責められない……。
「あ、でるっ……でちゃうね、るりっ」
「っぁああん、あ、んんっ!」
ぎゅっと抱き締められながら、腰をぐりぐり押し付けられる。
交わってる私たちの頭の中がどうなってるかなんて関係無しに、擦られて突かれて膨らんで迸る刺激にただ反応して、中がきゅうきゅう痛いくらい絞まって……
お腹の中が、あったかくなった気がした。