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ソレは、二十歳になってか……ら……?
第2章 中編
「はい!苦くないお酒だよー、昨日、作っといたの!」
「わ、わっ!なにこれっ、可愛い!!」
お盆の上を見た姫ちゃんが、はしゃいだ。
ガラス瓶の中に、カットされたいろんな果物や……あと、種?葉っぱ?枝?……なんかいろいろ入ってて、濃いピンク色の水が入ってる。
炭酸水。
レモンとか葉っぱとか草?が入った水差し。
氷。
フルーツの絵が書いてある缶。
すらっとした緑色の瓶。
金色の水が入った赤いラベルの透明な瓶……
どれも、見た目がひじょーにうつくしー……のだがっ!
「ちょ!!るり、それ重いっ!!」
「重くないよ?」
「持つ!いや、置いて!今すぐ!」
お盆の上から取り上げて、両手に瓶を一個ずつ持つ。
「大丈夫だよー、実習なんかじゃもっと重いもの持ってるんだから、甘やかし過ぎだよー?……でも、ありがと!」
るりは苦笑いしながら、朔が気を利かせて引っ張り寄せたサイドテーブルに、お盆を置いた。
「いろいろ用意したの。これは、サングリア。氷でも、炭酸で割ってもいいかなって。これは、りんごのお酒。こっちは珍しいの、しゅわしゅわする日本酒」
「これは?」
さっきから気になってた、透明な水にレモンとか草とか入ったヤツを、指差す。
「それは、デトックスウォーター。初めてお酒飲むから、ちょっと飲んだらお水も飲んだ方がいいかなって思って……これなら、光も飲めるし。あとはねー、ジュースも有るよ」
「すごーい、るり……!ひめのお嫁に来て欲しい……!!」
姫ちゃんの目が、完っ全にハートだ。けど、言ってる事の前半には完全に同意だけど、後半にゃあ頷けねーな。