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ソレは、二十歳になってか……ら……?
第2章 中編

「何言ってんだ。お前は嫁なんぞ取れねぇし行けもしねぇぞ」

「朔はぁ、黙っててっ。これはー、私達の気持ちの問題なのですっ。……ねー、るりー♡」

 気怠くビールを飲む朔を姫ちゃんが睨み付けた……とこまではまあいいけど、るりに抱き付くのは、頂けねーから。

「ヒメ、どれ飲む?ヒメの為に用意したんだから、好きなの言って」

 おいおい、るり……なんで抱き付かれたまま、姫ちゃんのリクエスト聞いちゃってんの……?
 いちゃいちゃきゃっきゃしている女二人を微笑ましく眺めつつも憮然とする男二人をよそに、飲み物選びは続いていた。

「サングリアにする!るりのお手製飲みたい!」

「炭酸入れる?」

「うん!しゅわしゅわさせて、果物も入れたい!」

 かしこまりました。と、るりが姫ちゃんの為のグラスを用意する。リンゴやマンゴー、ぶどう、洋梨や桃、ブルーベリー、キウイ、パイナップル……ありとあらゆる果物が入ってんな。
 すげー綺麗。そんで、旨そう。

「はい、どうぞ」

「きゃー!夢みたい!お花も咲いてる!」

 ……ほんとだ。ふわふわと、花まで漂ってら。

「光は?お茶?それとも、お水飲む?」

「るり特製の、なんとかウォーターお願いします。」

 酒は禁止だからなー。でも、いつもの水出し緑茶以外の、るりのお手製飲んでみてーし。
 るりは、かしこまりましたってにっこり笑って、グラスにレモンと葉っぱを飾りみてーに入れて、なんたらウォーターをなみなみと満たして、渡してくれた。

「ありがと!」

「どういたしまして……お待たせしました」

 るりも自分のグラスに、サングリアを注ぐ。でも、ちょびっとだけ。そこに炭酸を多目に入れて、グラスを一杯にした。
 用心深ぇなあ……さすが、俺のるり……!
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