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ソレは、二十歳になってか……ら……?
第2章 中編
朔が……朔が、褒めた……!!
普段から褒め言葉大盤振る舞いみてーな姫ちゃんと違って、朔が褒めんなぁ、よっぽどの事だよ……?!
「味のバランスも良いし、使ってる材料も良いもんばっかりだろ。店じゃこんなに贅沢なのぁ作れねぇなあ」
「ありがとうございますっ……!」
るりっ……なにそのめちゃめちゃ嬉しそうな顔……!!!!
俺も……俺も、褒めたい……サングリアの話に、混ざりてー!!!!
「……るり?」
「なぁに?お代わり?」
「うーうん…………俺も、それ、飲んでみてーんだけど……」
「え?」
「ほぇっ?!」
「あ?」
サングリアをそーっと指差した俺に、三人の視線が集中する。
「ダメなんじゃないの?」
「駄目だろ」
「……だめっ。」
「っえー……」
だめっ、と言い切るるりの顔は、赤くなかった。眉間に皺が寄って、めっ!!みてーな顔になってる……。
あかくねーって事は、酒に弱ぇ訳じゃねんだな。
……あー……俺だけですね、飲めねー下戸はね……。
「ごめんね、光。今度はお酒入ってないサングリアにして、お酒で割ることにするからね」
拗ねかけたら、るりが可愛く謝ったので。
俺はサングリアを泣く泣く諦めて、美味しい手料理となんちゃらウォーターとジュースとお茶と水で、我慢することにしたのだった……。